日本工学教育協会とは

持続可能社会やSociety5.0の実現のため、また人口減少や長期的経済停滞などの我が国の構造的課題の解決にむけて、イノベーションを創造しその社会への実装を牽引する人材への期待が高まっています。
このような人材を育成し、科学技術立国を支えるためには、工学・技術者教育の役割は極めて大きいと言わざるを得ません。
以上の認識に立脚し、デジタル変革や国際化など時代の要請に応えつつ、創造する喜びを伴う活力に満ちた工学・技術者教育を進展するため、日本工学教育協会(日工教と略称)は、公益社団法人として産・学・官の間に立って一連の公益事業を力強く展開しています。

協会のあゆみ     →詳細:日本工学教育協会の歴史・沿革

事業活動

1.「工学教育」誌の刊行

1953年に「工業教育」第1巻第1号を発行、その後1995年に「工学教育」と改名し年6回刊行。2022年1号から全面オンライン出版化しました。工学・技術者教育に関する論文、論説、報告等、編集・出版委員会が査読・校閲の上掲載しています。 創刊号からJ-STAGEで公開されています。

2.年次大会・研究講演会の開催

毎年地区工学教育協会との共催により、工学・技術者教育の研究論文・事例発表、国際セッション、特別講演、シンポジウム、工学部長・学長等会議などを実施。論文は第2回からJ-STAGEで公開されています。2020~21年は全面オンラインで開催されました。

3.調査研究の推進

当協会の事業の一つとして創立以来、工学教育上の諸問題の中から、適切なテーマを選び、委員会組織による調査研究活動を継続しています。

4.情報の提供

研究会、インタレストグループ、メールニュースを通じて、工学・技術者教育に関連する情報の提供や共有を図っています。またこちらから技術者倫理映像教材貸出も行っております。

5.工学系専門教育プログラムの審査

「国際的に通じる技術者育成」の一環として高等教育機関の理工学専門プログラムを審査。2001年度からJABEEによりプログラム認定が開始され、当協会も「工学(融合複合・新領域)関連分野」審査担当学協会として幅広い活動を続けています。

6.学協会連合活動

1989年より工学系主要学協会と共同運営方式で、連合講演会を主催し、工学教育の諸課題について講演・討論会を行ってきました。2014年度以降、参加学協会が共通的に抱える課題に柔軟に対応するために「工学教育調査研究連合委員会」を設置し、シンポジウム開催など成果報告を続けてきました。

7.国際交流の推進

創立以来、海外工学教育関連団体との交流に努めています。現在、米国や韓国の工学教育協会(ASEE、KSEE)、東南アジア・東アジア・太平洋地区工学教育協会(AEESEAP)、欧州工学教育協会(SEFI)などの大会にも参加し、情報交流をしています。これらを包括する国際工学教育協会(IFEES)の一員でもあります。

8.工学教育賞の顕彰

広く日本全国の工学系高等教育機関において、先導的、革新的試みによって工学教育の発展に多大の刺激と貢献を与えた波及性に富んだ業績に対して工学教育賞を贈呈しています。最も優れた業績に対しては、文部科学大臣賞を、企業技術者教育に関する優れた業績には経済産業省産業技術環境局長賞の交付申請を行っています。また、協会活動に貢献されている会員には、JSEE AWARDを贈呈しています。